【プログラム案内】料理教室

今回は「料理」プログラムについて紹介します。

 

パレットでは月に二回料理プログラムを行っています。

 

一回目はスイーツ作り、二回目は一般的な家庭料理です。

 

料理好き（食べることが好き）な利用者さんがたくさんいらっしゃるということもあり、おかげさまで毎回参加者の多い人気プログラムとなっております。

 

料理プログラムでは、①メニュー決め、②買い出し、③調理、と大まかに3行程を踏んでいます。

 

• メニュー決め・レシピ選び

これは利用者さんに考えていただくこともありますが、基本的には職員が決めています。

利用者さんの好き嫌いは問題ないか、

調理時間はかかりすぎないか、逆に短く終わりすぎないか、

今ある調理器具だけで作れるか、

今まで作った料理と被らないように、

なるべく多くの人が参加できるような料理にしたい、

そしてなんといっても美味しそうなレシピかどうか、

ここだけでも結構悩むことがあるのです…

ということで職員が決めることがほとんどです。

 

• 買い出し

買い出しに行く前に、まずレシピを確認して、事業所の冷蔵庫にあるものとないものを把握し、必要な食材を求めて近くのスーパーに行きます。

スーパーでは買い物カゴを持つ、目当ての食材があるコーナーを探す、食材の選別、会計、買った食材の袋詰め、食材の持ち帰りと買い物だけでも様々な役割や作業があります。

 

• 調理

最初にレシピを皆で確認して、調理の工程を把握し、大まかな全体の作業の流れを決めます。このとき、利用者さんそれぞれ意見を出し合い相談をします。そして、話し合いが終わったら調理を開始し、皆で協力して料理を完成させ、片付けを行い、そして出来上がった料理を食べます。

 

これが料理プログラムの一連の流れとなっています。

 

料理？そんなのお遊びプログラムでしょ？と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、大人数で人数分のたくさんの料理を作るというのは実際にやってみると、想像しているより大変なことが多いのです。

ちょっとした作業でも量が多いと手間と時間がかかります。調理道具の数や種類も限られているので、野菜を洗って切るという単純な作業だけでも時間がかかります。

他にも例えば、クッキーを作るだけなのに作る量が多いのでオーブンで焼く回数が増え、時間がかかりすぎてしまい、予定時間を遥かにオーバーしてしまったということもありました。

 

片付けだけでも大変な要素がいろいろとあります。

蛇口が一つしかないので一人しか水を使った作業ができません。そのため、洗い物がたまらないよう手が空いたら率先して洗い物の片付けを行うなどの配慮も必要です。

 

そのため、メニューを決める段階で様々なことを考慮しないといけませんし、調理前の手順の相談のときもなるべく効率よく作業を行い、調理時間を短縮するための話し合いをしなければいけません。時間や物などの制限がある中で、手間や時間のロスを少なくして、

いかに効率よく円滑に調理を進めることができるかが大事になります。

 

 

「料理」プログラムの意義について

 

・自分の仕事を率先して見つけ、積極的に参加する

・他の参加者とコミュニケーションを取る

・周囲への気遣い・フォロー

・工夫を凝らして作業を改善していく

 

このように、就労において心掛けるべきことが「料理」には詰まっています。

 

そして、皆で作業を終えた達成感。

美味しく料理ができたらなお充実感に満たされます。

就労で経験することになる、グループワークの達成感を「料理」で味わえることができます。

 

「料理」とは、就労の疑似体験ができる、まさに就労訓練にうってつけのプログラムと言えるのではないでしょうか。

 

また、料理プログラムには自己理解を深めることができるという要素もあります。

 

・中心となって指示を出す人

・サポートを率先して行う人

・細かい作業が得意な人

・大きいものを運ぶなど体を動かす作業をメインに行っている人

 

利用者さんはそれぞれの得意分野を生かして自然と役割を見つけて分担作業を行っています。

 

自分は指示を出すのが苦手だから指示されたことを一生懸命やろう。指示されたことをこなすのは得意だ。細かい作業は苦手だけど重い物なら運ぶことができるから他の人より多く食材や調理器具を運ぼう。

といった感じで、料理プログラムを通して、自分の特徴や適性を見出すことができるのです。

チームの目標達成のために、自分のできる範囲でいかにして貢献できるかを参加者それぞれ自然と自分と向き合うことになるのです。

 

さらにさらに、料理は様々な作業工程があるので脳が活性化して脳トレにもなるのだとか。

 

こうやって書いていると、まるで軍隊のような厳格に殺伐とした雰囲気の中で料理しているかのように思われるかもしれませんが、実際はみんなで和気あいあいと楽しく料理を行っていますので、ご安心を。

 

脳トレになる。疑似就労を体験できる。

そしてなんといっても美味しいものが食べられる！

 

おいしいことづくしの「料理」プログラム。ぜひパレットに来所して参加してみてください。もちろん体験の方もご参加いただけます。

 

最後に過去に作った料理の写真を少しだけ紹介します。

 

 

 

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