パレット稲毛海岸就職者の声～40代男性ブラックサンダーさんの場合～

パレット稲毛海岸の就職者数が多い理由

パレット稲毛海岸は、開所して約5年が経とうとしています。

これまでに毎年10名前後の方が就職され、開所スタートから述べ合計40名の方が就職されています。

手前みそにはなりますが、加盟団体の中でも就職者数が多いと認識されている事業所です。

就職者が多い理由の一つは、利用者様の就職したいタイミングを大切に支援をしていることです。そのために月一面談などを行い、意思をしっかり伺うようにしています。

この記事では、就職されお仕事を継続している方をお一人例に挙げて、利用開始～就職後までのことを順を追って紹介していきます。

40代男性　ブラックサンダーさん

障害　：　精神疾患

パレット利用　8か月で就職

キャラクター：明るく、良く笑う。寛容でユーモアがある。

通所ペース：＜利用開始時＞週３～４日➡＜就職直前＞週５～６日

パレット稲毛海岸での過ごし方

プログラム参加と個別学習の時間をバランスよくとられていました。

よく参加されていた講座は、PDCA、栄養講座、ヨガストレッチ、読書会、ICT、サークル活動等。手を挙げて質問したり、積極的に参加されていました。講座がスムーズに進むよう準備に協力してくださったり、職員に気遣った声掛けや手助けをしてくだることも多々ありました。

個別訓練では、イラスト作成や文書、応募書類作成、読書、資格勉強をされていました。

通所期間中は遅刻・欠席はほとんどなく、安定して通所されていました。

大きな問題もなく、毎日楽しんでいらっしゃる様子で、安心して就職に送り出せる方だと職員も感じていました。

就職後のこと

教育現場へ就職され、まもなく６ヶ月が経過するブラックサンダーさん。

就職して1ヶ月後の時点で、長期休みに入り体調を崩してしまうことがありました。

出勤が安定しない時期が3週間ほど続きましたが、ご本人から職場への欠席連絡と体調報告は毎日行っていらっしゃいました。

更に、支援員からのブラックサンダーさんへの電話連絡を増やしたり、追加の面談でお話を伺い、こちらからも職場へ連絡を入れました。

そうこうするうちに徐々に体調や生活が安定され、職場へ戻られました。

ブラックサンダーさんは、ご自身の状況を職場にも支援員にも正直に話してくださったので、職場との信頼関係を築きやすかった印象です。

仕事を楽しむための方程式「本×絵×PCスキル」

ブラックサンダーさんは現在、教育現場で得意なことを活かして働いています。本が好きなことから図書室でのお仕事をさせてもらえることに。

本棚からたくさんの本を出して移動するときは、少々体力が必要だとお話しくださいました。

ほかにも、図書月間で生徒に渡すためのしおりを作成したり、自作の絵を図書館に飾ったり。

絵を飾ったことで生徒との接点が出来、ブラックサンダーさんとお話ししたいと一人の生徒が先生と一緒に訪ねてくれたことがうれしかったそうです。

また、前職のプログラマーで培ったのPCスキルを活かし、現場の先生たちが使いやすくなるようにデータ集計や表の修正、オンライン授業で使用する資料作成を行うことも。

職場では、最初は数人との関わりだったが、徐々に頼まれる仕事が増えていき、現在は１０名ほどの先生方と業務のやり取りをしているそうです。

職場の柔軟な対応

支援員が職場を訪問した際には、「パソコンに詳しくないので、ブラックサンダーさんがPC業務をしてくださって本当に助かっています。」とコメントをいただきました。

また、「無理をしないでいいですよ」という気遣いのある声掛けや、業務の優先順位もしっかり伝えてくださっています。

体調不良時、早退や欠席を受け入れてくださる等の柔軟な対応

これがブラックサンダーさんが安心して働くことが出来ている理由の一つかもしれません。

就職後のうれしい変化

就職後は経済状況の自立に成功し、自分の好きな事や趣味にお金が使えるようになったそうです。

好きなプラモデルや本を買ったりして楽しんだり、資格勉強や絵を描いたり。

最近ではパレット通所時に講座で行っていたモノづくりをご自宅で始められたそう。面談の際、楽しそうにご報告くださいました。

本人コメント～通所中・就職後の辛かった時期＆過ごし方～

私は気候の急激な変化が苦手なので、季節の変わり目や、季節外れの暑さ、寒さと疲労、体力低下が重なると調子が悪くなります。
具体的には朝、目が覚めても起き上がれなかったり、支度を始める事が出来なかったり、という感じです。幸いにして、通所中は殆どなかったのですが、就職後、夏季休暇明けに重めのが来てしまいました。
そういう時はあきらめて、しっかり休みます。頭が働かないし、体も動かないので仕方ないです。（と、今では納得できるようになりました）
リラックスしてゆっくり過ごすよう心掛け、ご飯やお風呂も可能な限り取って次の日に備えました。(それでも、夏バテ（？）なのでしょうか、長引いてしまったのですが…)
キッチリ連絡もいれた、オッケー！と、負い目（？）を無くす、というのも大事なことかもしれないですね。
休んだことに対して、思い悩んだところで『何も変わらない』ので、そこについては何も考えません。考えたところで、頭は働いてないし、そういうときはロクでもないことばかり考えてしまうので…。
復帰後に落ち着いたら、自分なりの再発防止策などを考えれば、よいのではないでしょうか。
夏季休暇明けの不調時には、パレットさんのサポートもあり、なんとか復帰できました。
思い返すに、『支えてくれる、見守ってくれる人がいる』という事は有難いことでした。
定期的に電話で言葉を交わすだけで、気持ち的に大分違いますね。
こんなところでしょうか。何だかんだで、『自分自身で納得できるか』、ということが一番大事かもしれませんね。就労に向けて動くときも、その後も。
余談ですが、今ではボクは大抵のことは『バカボンのパパ』の如く、『これでいいのだ』と思えるようになりました。（筋肉少女帯の曲にもありますし『これでいいのだ』、うはは）

最後に

仕事は、たくさんの人と関わりお互いが支え合うことで成り立っています。ひとりでがんばる必要はありません。

必要な時に助けが得られるよう、周りの人に相談することで安心して働ける職場を自分で作ることが出来ます。

またブラックサンダーさんのように、前職とは全く違う業界や職種でのお仕事でも、思わぬところで今まで培ったものが発揮できることがあります。

この記事を読んでいる方で、今まで仕事でうまくいかなかったという人もいらっしゃるかもしれません。

パレット稲毛海岸では自分のことを理解してもらう努力をし、相手のことを理解しようとする姿勢があれば、誰でも「安心して働くこと」が出来ると考え支援を行っています。

もしこの記事を読み、「就労に向けてがんばってみたい」と思った障害をお持ちのかたがいらっしゃったら、まずはパレットにメールかお電話ください。

困っていること、頑張ってきたこと、こだわり、等いろいろなお話をお聞かせください。

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